パーソネルの転職知恵袋

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ワークライフバランス重視の転職を成功させるには

日々忙しく働くビジネスパーソンの中には「残業が多く家族との時間が取れない」「休日出勤ばかりで趣味をゆっくり楽しめない」など、仕事とプライベートのバランスに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。働き方改革やコロナ禍を経て働き方の多様化も進んだと思いきや、まだまだこれまでと変わらない働き方を維持している職場がたくさんあるのも現状です。


近年は仕事と生活の調和を図るワークライフバランスという言葉が注目されています。国も「仕事と生活の調和憲章」や「仕事と生活の調和推進のための行動指針」などを定めて、ワークライフバランスの推進に力を入れています。


プライベートを犠牲にしてまで仕事に注力する働き方に疑問を感じ「働き方を変えたい」「転職して時間と心に余裕のある生活を手に入れたい」と考えている人もいるでしょう。


本記事では、近年の転職希望者の傾向や地方転職でワークライフバランスは実現できるのかどうか、などワークライフバランスを重視する転職に役立つ情報をご紹介します。


プライベートの時間を大切にしたいけど今の職場でワークライフバランスを整えることは難しいといった人は、ぜひ名古屋・東海エリアの転職エージェント「パーソネル」にご相談ください。長年地域に特化した転職支援を行ってきた知識とノウハウを活かし、あなたの転職活動を全力でサポートいたします。

仕事をしている女性
目次
  1. ワークライフバランスの概念とは?
  2. 今の職場ではワークライフバランスの実現は難しい?
  3. 地方で働けばワークライフバランスが整う?
  4. ワークライフバランス実現のための変わった休暇
  5. まとめ

ワークライフバランスの概念とは?

そもそもワークライフバランスとは具体的に何を指すのでしょうか。ワークライフバランスとは”仕事とプライベートのバランスがとれた状態”のことです。仕事は生活していくために必要不可欠ですが、人生を楽しむためにはプライベートの時間を充実させることも大切です。仕事とプライベートの時間のバランスをとって、どちらも充実させた人生を送るために必要なものが、ワークライフバランスなのです。


ワークライフバランスを重視する転職者が増えている

働き方や仕事に対する価値観が大きく変化している現在、人々のワークライフバランスの在り方についての意識も高まってきています。 Job総研が20〜50代の男女を対象に実施した「ワークライフバランスの理想と現実のギャップ」の調査では、仕事よりもプライベート重視のワークライフバランスを理想とする人が多いことが分かりました。

ワークライフバランスついてのアンケート

Job総研による調査から一部抜粋

調査対象者:
全国 / 男女 / 20~50代

調査条件:
1年以内~10年以上勤務している社会人
20人~1000人以上規模の会社に所属

調査期間:
2023年4月14日~4月17日

有効回答数
796人

調査方法
インターネット調査

同調査では、ワークライフバランスの理想は「プライベート重視」の回答が最多(72.2%)だった一方、実際のワークライフバランスは「仕事重視」が57.5%と過半数が仕事重視派でした。プライベートを大切にした人が多いにも関わらず、実際には仕事を優先せざるを得ないのが現実のようです。


株式会社マイナビが直近1年間で転職した人を対象に実施した「今後転職をするとした際に求めるもの」の調査では、”働きがい”よりも”働きやすさ”を求める割合が大きく上回りました。

今後の転職で求めるものついてのアンケート

マイナビによる調査から一部抜粋

調査期間:
【スクリーニング調査】2022年7月4日(月)~7月7日(木)【本調査】2022年7月8日(金)~7月10日(月)

調査対象:
正社員として働いている20代~50代の男女のうち、直近1年間(2021年6月以降)に転職活動をした方

調査方法
インターネット調査

有効回答数
①転職者 800s(転職をした)
②転職活動者 800s
(現在も転職活動を続けているor直近1年以内に転職活動をしたが、現在は転職活動をしていない・転職していない)

責任のある仕事を任されることに価値を感じたり、社内外の人から必要とされることに喜びを感じたりする”働きがい”よりも、働く場所や勤務体系を自身で選択できるような”働きやすさ”を重視している人が多いことが分かります。仕事に対する意欲やモチベーションというよりも、いかに自分にストレスや負担をかけずに働くことができるかを考えているとも言えます。
昨今は企業側もワークライフバランスがとれることを自社の魅力として挙げるケースも増えており、今後はますますワークライフバランスの実現に向けた転職が活発になっていくと考えられます。


ではなぜ、ワークライフバランスを謳う企業や転職者が増加しているのでしょうか。ここからはこれからの日本の経済を担う、Z世代の価値観を見ていきます。

Z世代は働き方に「自分らしさ」を求めている

今の若者は仕事に対してどのような価値観を持っているのでしょうか。
SoZoがZ世代を対象に実施した「働く場所に重視するポイント」の調査では、「ワークライフバランス」が63.2%と最多でした。

重視するポイント

既に社会に出ているビジネスパーソンだけでなく、これから就職活動を迎えるZ世代の学生も、ワークライフバランスを意識した仕事選びをしていることが分かります。こういった若者の価値観の影響もあり、ワークライフバランスを重視する企業が増えてきています。ワークライフバランスを大切にする働き方は、社会的にも広く重要視されていると言えるでしょう。

また「働き方のイメージに近いもの」についての質問では「自分らしく働ける環境を選びたい」と「ライフステージによって仕事量を調整したい」が僅差で1位と2位でした。

働き方のイメージ

Z世代の価値観として、仕事一辺倒ではなくプライベートの時間も大切にしながら”自分らしく働くこと”が理想であることが分かります。「自分らしく働く」とは抽象的な概念ではありますが、在宅勤務か出社勤務を選択できることや残業時間の少ない勤務体系を条件にすること、子育てや介護をしながらでも働きやすい環境を作ることなどが考えられます。


働きやすい環境を選んだりライフステージに合わせて仕事量を変化させたりと、プライベートを軸にした仕事への価値観を持っているZ世代。働き方のイメージで5位にも挙がっているように、企業選びでは残業時間が少ないことや残業がないことを基準にする人が増えてきています。もうすでに、残業が多い企業は若者世代から選ばれにくくなっているかもしれません。では残業が多いとはどのくらいのことを指すのでしょうか。一般的に残業時間が多いと感じる基準について見ていきます。

残業が多いと感じる基準とは?

残業時間の長さは、ワークライフバランスの実現に大きく影響します。一般的に月何時間を超えると「残業が多い」と感じるのでしょうか。
マイナビニュースが会員の会社員男女を対象に実施した「残業時間の許容範囲」の調査では、「20時間〜30時間未満」が17.3%と最多でした。これは月に20日勤務するとすれば1日2時間程度です。次いで「10時間〜20時間未満(16.0%)」「30時間〜45時間未満(13.8%)」でした。
もちろん人によってキャパシティーは異なりますが、月20時間〜30時間を超えると「残業が多い」と感じるようです。一般的に残業が多いと感じる1つの目安として知っておくと、仕事を選ぶ際の参考になります。

今の職場ではワークライフバランスの実現は難しい?

上記で紹介した調査結果によると、プライベートを重視するワークライフバランスを理想とする人は増えていますが、実際に実現できている人は多くありません。理想と現実にはまだまだ大きなギャップが存在します。いくらプライベートを重視したいと考えていても、職場環境や上司の雰囲気、仕事内容などによっては実現が難しいこともあるでしょう。

「ワークライフバランスを大切にして働きたいけれど、今の会社では解決できない」とお悩みの人はぜひ、転職エージェントパーソネルをご利用ください。
パーソネルが行っているのは転職相談者の気持ちやキャリアを第一に考えた転職支援。まずはキャリアカウンセリングで、本当に転職する必要があるのかという段階から一緒に考えていきます。「時間・気持ち共に余裕のある働き方に変えたい」「プライベートの時間も大切にできる仕事に就きたい」などどんなことでもお気軽にご相談ください。転職のプロがあなたのメリットを最優先に、今後のキャリアをサポートいたします。

地方で働けばワークライフバランスが整う?

毎日の満員電車や常に時間に追われている都会での働き方に不満を感じ、地方への転職を考えている人もいるかもしれません。時間や人口にゆとりのある地方で働けば、本当にワークライフバランスが整った生活を実現することができるのでしょうか。

地方での働き方と都会での働き方の違い

地方での働き方と都会での働き方の違いを次の項目で比較していきます。

  • 求人数
  • 給与
  • 通勤手段
  • 余暇の過ごし方

求人数

一般的に、都会は仕事が多く地方は少ないイメージを持っている人が多いでしょう。しかし実際は都会だからといって、必ずしも地方より求人数が多いということはありません。例えば2023年6月の全国の有効求人倍率は1.30でした。東京都は1.78、愛知県は1.35と平均より高いですが、大阪府は1.31と平均値となっています。他の都市部を見てみると、神奈川県(0.91)兵庫県(1.00)福岡県(1.23)など平均以下の地域も多数あります。一方地方でも山形県(1.40)新潟県(1.56)岐阜県(1.56)岡山県(1.57)などは平均よりかなり高い倍率です。求人数だけ見ると、地方は少なく都会は多いという結果にはなっていないことが分かります。
「地方は求人が少なそう」と敬遠している人もいるかもしれませんが、職種によっては地方でも求人は十分にあります。むしろ高齢化や過疎化で人口が減少しているからこそ、地方のほうが仕事に就きやすいケースもあるかもしれません。ただし、職種によっては都会に出ないと見つからない可能性もあります。求人数で地方と都会を比較する際は、就きたい仕事があるかどうかで考えましょう。

給与

最低賃金が都道府県で異なるように、地方と都会では平均給与額にも差があります。厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、賃金の高い地域は東京都(375.5万円)大阪府(330.9万円)愛知県(312.6万円)など都市部に集中。一方、青森県(247.6万円)宮崎県(249.6万円)沖縄県(252.0万円)など賃金の低い地域は地方に多く存在しています。
最も賃金の高い東京都と最も低い青森県では、127.9万円もの差があります。一見、都市部のほうが給与は高く良い暮らしをできそうに感じるかもしれません。しかし、そもそも地方と都会では家賃相場や物価が異なり、チェーン店では都市部価格が設定されている店舗もあります。「地方で働くと賃金が低いから生活が厳しくなるのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、平均給与の差によって生活水準が大幅に変わることはなさそうです。地方と都会を給与額の差で考える際は、その地域の家賃や物価も考慮に入れておくと良いでしょう。

通勤手段

地方は都市部ほど交通網が発達していないので車通勤が主流です。ドアtoドアで通勤できるので、電車のダイヤを考えることなく自分のタイミングで通勤、退勤できます。渋滞に巻き込まれることもありますが、車内は完全なプライベート空間を保てるので満員電車よりストレスは少ないでしょう。ただ運転が苦手な人だと地方での暮らしは苦痛かもしれません。一方都会では電車通勤が一般的です。郊外に住んでいると必然的に通勤時間も長くなり、朝は早く家を出て夜は遅くに帰るといった生活になってしまいます。また公共交通機関は事故や天候でダイヤが乱れることもあるので、その点も考慮しなければいけません。

余暇の過ごし方

地方は都会に比べて娯楽が充実しているとは言い難いです。車通勤が一般的なので、仕事帰りにお酒を飲んで帰ることも難しいでしょう。海や山など自然は充実しているので、自然が好きな人であれば充実した余暇を過ごすことができます。一方都会には新しいお店や有名人のライブ、美術館の展覧会など遊ぶ場所がたくさんあります。休日だけでなく、平日でも仕事終わりにフラッと気分転換に好きなお店に寄って帰ることもできます。都会は余暇の過ごし方の選択肢が多く、流行に敏感な人や賑やかな場所が好きな人は充実した生活が送れます。

地方と都会どちらでもワークライフバランスの実現は可能

プライベート重視のワークライフバランスと一言で言っても、プライベートの何を重視するのかは人によって様々です。仕事帰りにおしゃれなバーで飲んで帰りたい人は都会で働く方が充実した生活を送れますし、ドアtoドアですぐに帰宅して家族との時間を大切にしたい人は地方の働き方が良いでしょう。単に地方で転職すればワークライフバランスが整うというわけでなく、都会でも地方でも自分が大切にしたいものを優先できる環境を見つけることが重要です。

スケジュールを立てる図

ワークライフバランス実現のための変わった休暇

就職や転職において、キャリアアップや給料の高さよりもワークライフバランスを重視する人が増加している今、企業側も働きやすい環境を作るためさまざまな取り組みを行っています。通常の有給休暇や夏期休暇に加え、誕生日休暇やリフレッシュ休暇といった制度がある企業も増えてきました。中には少し変わった休暇制度がある企業も。ここからは、ワークライフバランス実現のためのユニークな休暇制度を紹介します。

STEP休暇|リクルート

「STEP休暇」とは、リクルートが実施しているリフレッシュ休暇の1つです。在籍3年ごとに14〜28日の範囲で取得できます。さらにステップアップ支援金として30万円が支給されるのがこの休暇の特徴。約1ヵ月まとめて休める上に支援金までもらえるので、旅行や短期留学をすることも可能です。企業側からすると、社員が休みを利用してスキルアップしたり見分を広げたりすることで、仕事に良い影響をもたらしてくれることを期待しています。充実した休暇制度があることで日々の仕事のモチベーションアップにも繋がるかもしれません。連続休暇を取るためには仕事の調整や周囲への相談が必要ですが、社員にも企業にもメリットがある制度だと言えます。

恋愛勝負休暇・失恋休暇|サニーサイドアップ

バラエティーに富んだ福利厚生制度が充実しているサニーサイドアップの休暇制度も非常にユニークです。「恋愛勝負休暇」は好きな人に告白したい、プロポーズの準備をしたいといった恋愛の勝負日に休みが取れる制度。社員の恋愛を会社が一丸となって応援する体制が整っています。「失恋休暇」は失恋の際に会社を休んでも許される休暇制度で、2・3次元を問わず利用できます。失恋の際は「仕事に集中したほうが気持ちを切り替えられる」というタイプの人もいるかもしれませんが、活用する・しないに関わらずこのような体制があるということで、会社に対する信頼感や安心に繋がるメリットがあります。人として、経験や引き出しの多さが仕事で大きな武器になることもあり、企業側からしても社員のプライベートを大切にする利点は大きいでしょう。

スモ休|ピアラ

「スモ休」とは、ピアラが実施している非喫煙者向けの休暇制度です。入社6ヶ月以上で過去1年間の非喫煙者に、年間6日の有給が付与されます。「スモ休」が導入された背景にあるのは、喫煙者と非喫煙者の日中の労働時間の不平等感です。非喫煙者を優遇することで不平等感を解消でき、さらに社員の健康増進を図ることができるというメリットがあります。一方、喫煙者に対する差別では?との反対意見もあり賛否両論を呼んでいる制度でもあります。

推しメン休暇|ジークレスト

「推しメン休暇」とは、推しメンのために1年に1日休暇を取得でき、さらに5,000円の補助が出るという制度です。実施しているのは女性向けゲームの開発や運営を行っているジークレスト。いろいろな作品に触れる機会を作ってインプットしてほしいという思いから導入されたもので、休暇の申請に関して細かい規定はなく、好きなキャラクターの誕生日やイベント等に合わせて取得されています。社員からは「推しメンがいすぎて1日に絞れない」との声が上がるほど好評。企業側からしても、社員が様々なコンテンツに触れることで新たなアイデアを生み出すきっかけを作れるといったメリットがあります。

まとめ

ワークライフバランスを重視する人や企業が増えており、仕事とプライベートのバランスのとれた生活を目指して転職する人は今後もますます増加するでしょう。


しかし、「ワークライフバランス」と聞いて思い浮かべるライフスタイルは人によって異なります。ワークライフバランスを実現させるために転職を考えている人は、まずは自分がどんな働き方を理想とするのか具体的なイメージを持ちましょう。残業時間を減らして趣味の時間を充実させたいのか、在宅勤務で子育てとの両立を目指すのか、フレックスタイム制で自分の裁量で自由に働きたいのかなど、自身の価値観やライフステージに合わせて考えてみると、転職先に求める条件が明確になってきます。条件を明確化した後は、制度や福利厚生が充実しているか、残業が少ないかなどを確認しながら求人を探していくと良いでしょう。職種によっては在宅勤務ができなかったり自由に休みを取ることが難しかったりする場合もあるので、ワークライフバランスを転職の第一優先にするのであれば、業界や職種の変更を考え直してみても良いかもしれません。
自分がどのようにワークライフバランスを実現させたいかを明確化し、転職活動を進めていきましょう。


長年、名古屋・東海エリアで転職支援を行っている「パーソネル」は、常に転職者のメリットを第一に考えたカウンセリグ・ファーストの姿勢を維持しています。「転職するか迷っているけど今の働き方に疑問がある」といった段階のお悩みにも、親身になってサポートいたします。「ワークライフバランスを整えたい気持ちがあるけれど、今の職場では難しそう」「働き方を変えたいが、どうすれば良いか分からない」という人は、お気軽にパーソネルのキャリアカウンセラーにご相談ください。

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